平安の昔、弘法大師空海によって日本にもたらされた真言密教。
その教えとともに、仏さまのお姿を描き、祈りを伝える仏画も、長い歳月を超えて大切に受け継がれてきました。
私は、僧侶である仏画師のもとで十年にわたり学び、現在は自身の工房にて仏画を描いております。仏画には、一つひとつのお姿や表情、手のかたち、持ち物、色彩に至るまで、それぞれに深い意味と教えが込められています。
古より人々が仏さまに託してきた祈り。その心を一筆一筆に重ね、百年、二百年の時を経てもなお、次の世代へと伝わる一幅を遺したいと願っています。
静謐な仏さまのお姿と向き合い、日常をしばし離れて、心静かなひとときをお過ごしいただけましたら幸いです。
